どうも、あいうえです。
今日は高配当株に投資したいと思う人なら一度は検討するであろうETF、VYMを紹介しようと思います。
高配当ETFにはいろいろありますが、これが一番メジャーで、まったく同じ値動きをする投資信託が楽天より出されてしまったくらいです。
参考:楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(他サイト)
なのでこの記事ではその人気の秘密を探ってみようと思います。
1 VYMとは
普通の株式をアウトパフォームしているというデータがあったり、配当金をいっぱいもらえる方が嬉しいということで人気がある高配当株ですが、いざ投資しようとすると「どの株買えばいいんだろう……?」と悩むことがあると思います。
コカ・コーラ? J&J? はたまたエネルギー株?それとも、こ・う・え・き♡?
しかし、そんな悩みはVYMを使うことで簡単に解決できます。
なぜなら、VYMは大型株の配当利回り上位50%を全部買うというゴリ押しETFだからです。
何買えばいいんだろう? → じゃあ上位50%全部買えばいいんだ(^o^)/ というブルドーザーぶり。
頭が悪いのかいいのか判断が分かれるところではありますが、こういうのはなんだかんだシンプルにいくのが一番だったりしますからねぇ……。
何はともあれ、相対的に高配当な株式を全部買っているのがVYMだという認識でいいと思います。
2 VYMの二つの欠点?
しかし、そんなVYMには残念ながら二つの欠点があります。
いや、正確にいうとまったくもって欠点ではないのですが、私があまり快く思っていないということで欠点扱いです。ブログ特有の個人的な感想要素。
欠点一つ目は、配当利回り上位50%ということであまりにも分散をしすぎており、配当利回りがあまり高くないことです。
配当利回りが3%弱(2018年6月現在)というのはSP500の2%弱に比べると高い方ですが、他の高配当ETFが3%半ばくらいの配当利回りをもっていることを踏まえると低いほうだといえます。
配当利回り上位50%というのは悪くはないのですが、もっと絞って30%程度にしてもよかったんじゃないかなーと私は思ってしまいますね。
もう一つの欠点は、加重方法が時価総額であることです。
まあ市場効率仮説もあることですし、時価総額加重が悪いというわけではない(配当利回り上位50%ということで過大評価銘柄も取り除かれる)のですが、配当でスクリーニングしてるくせに、株価が上がり配当利回りが下がるほど時価総額が増え組み入れ割合が上がるという意味で矛盾しているような気がします。
これなら配当利回り加重とか、配当総額加重とか、はたまた均等加重とかのほうがよさげに思えます。
3 とはいえ
とはいえ、私が今述べた欠点というのは見方を変えれば問題がないとも言えます。
まず、分散としすぎているといっても銘柄数は384銘柄(大型株上位50%なので)なのでまあVTIの3500越えとかに比べるとまだましですし、時価総額加重もまったくもって駄目な加重方法ではありません。あくまで私は好きではないという話です。
小型株に比べると相対的に値動きが安定している大型株の、これまた相対的に配当利回りが高い銘柄を集めたETFというのはそれだけで使い勝手がいいですし、もし投資を始めたばかりの人におすすめの高配当ETFを教えてくれと言われたらまず間違いなくこのVYMと教えると思います。
実際、一番人気がある高配当ETFはVYMですからね。
4 実績
配当利回りが3%弱、経費率が0.08%というのは上でも述べましたが、次はチャートの動きを確認してみましょう。
赤線がSP500、青線がVYMですが、ここ最近は無配グロース株の調子がいいということでチャートの伸びではVYMが負けています。
しかしVYMの方が高配当なので配当金再投資の結果ではほぼ互角となっています(しかし配当には税金がかかるので現実にはVYMがやや劣るでしょう)
個人的に少し意外だったのはリーマンショック時にVYMの株価がSP500と同程度下がっていることですね。
高配当と言えば生活必需・通信などのディフェンシブ銘柄のイメージがあるので「高配当=ディフェンシブ」なイメージがあったのですがVYMについては当てはまらないようです。ここらへんも時価総額加重の影響ですかね。
(生活必需・通信株はそんなに時価総額が大きくないので、時価総額加重にすると組み入れ割合が低くなります)
5 構成銘柄とセクター構成
バンガード社より引用します。
一位は圧倒的な差をつけてマイクロソフトです。アマゾンとかグーグルとかのイメージでいくと意外に思われるかもしれませんが、アップルやマイクロソフトあたりはすでに成熟企業でバンバン株主還元をしています。
(アップルが入っていないのは、配当よりもどちらかというと自社株買いを盛んに行っているからでしょう。しかし、遠くないうちに採用されそうな気運はあります)
二位以降は配当あるあるな面子という感じがしますね。特段述べることもないでしょう。
セクター構成は時価総額加重ということでテクノロジー・金融というあるあるな並び。これも特段述べることがありません。
さいごに
ということでVYMの紹介記事でした。どちらかというとあまりよくない面を強調してしまった感がありますが、正直にいうとVYMは思っていたよりいいETFでした。実は、勝手な偏見を持っていてもっと微妙なイメージを抱いていたので(笑)
とはいえ、高配当ETFとしてはあまりにも特徴がなさすぎるのも事実。値動きもSP500とほとんど同じでリーマンショック時の値の下がり方まで同じというのは正直いただけません。
これだったらもっと特徴を求めてHDVあたりを買うかなーというのが私の正直な感想です。
お読みいただきありがとうございました。
他記事宣伝
ということでHDVを紹介した記事です。幅広いVYMとは違い、銘柄数を絞って配当利回りを高めているのが特徴ですね。
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