どうも、あいうえです。
今回は少しマイナーですが私が個人的に有力だと思っている。アグリカルチャーETFを紹介していこうと思います。
- 1 アグリカルチャーETFとは
- 2 主なアグリカルチャーETF
- 3 アグリカルチャーETFの作られ方
- 4 実績
- 5 採用銘柄トップ10と国別・通貨別構成
- 6 取引できる証券会社
- 7 おすすめ度と私の評価
- おまけ:アグリビジネスについて
1 アグリカルチャーETFとは
皆さんはアグリビジネスというのをご存知でしょうか。
agriculture + business で agribusiness。そう、農業関連の産業のことです。
具体的には、農薬や農業の機械、作物の種子の販売などがアグリビジネスになります。
もちろん遺伝子組み換え作物もアグリビジネスに入ります。
そんなアグリビジネス、冷静に考えるとなかなかに将来が明るいです。
まず、世界の人口増加の恩恵を直接受けることができるという意味で将来が明るいと思います。いくら技術が成長しようとも人間は食べるものがなければ生きていけないわけで、アグリビジネスが「時代遅れ」な産業になる日は人類滅亡までこないと言ってもいいでしょう。
さらに言えば、気候変動によって作物が育てにくくなることも、人類にとってはあれですがアグリビジネスにとっては商機かもしれません。これも地味に重要だと私は思っています。
ということで、そんなアグリビジネスを行っている企業を集めたのがアグリカルチャーETFになります。
2 主なアグリカルチャーETF
アグリカルチャー系ETFはいくつかありますが、資産額を考慮したときに「主な」といえるようなアグリカルチャーETFはMOOしかありません。
そんなMOOはVanEck社が運営するETFです。あまり見慣れない会社名ですね……。
経費率は0.53%になります。
(経費率に関して言えばブラックロック社の運営するVEGIが0.39%と最も低いですが、VEGIは資産額がMOOに比べてあまりに低いので今回はMOOのみ紹介しま す)
3 アグリカルチャーETFの作られ方
MOOはある程度規模の大きいアグリビジネス企業を時価総額に従って加重していくことで作られています。
また、MOOは世界中の企業によって構成されているグローバルETFです。アメリカ限定ではないことを一応踏まえておきましょう。
4 実績
SP500と比較したチャートで見てみましょう。青色がMOO、赤色がSP500のチャートです。
SP500をアンダーパフォームしているどころか、リーマンショック前の高値をようやく超えることができた……という成績です。
ここ最近のコモディティ価格の下落の影響をもろに受けている感じがしますね。逆にコモディティ価格が堅調だったときのリターンはそこそこ堅強です。
こういう価格が伸び悩んでいるETFはそのかわりに配当利回りが高いパターンが少なくないですが、MOOに関して言えばそんなこともありません。
まあ、農業関連がそんなに急激に伸びるとは思えないので、そんなものでしょうねぇ。
というより、これに関して言えば割安という方が適していると私は考えます。
(しかし、だからこそディフェンシブであるかなと思ったのですが、リーマンショックを見る限りはそうではなかったみたいなのは少し残念です)
5 採用銘柄トップ10と国別・通貨別構成
VanEck社より引用
企業構成や国別構成の話をしましょう。
企業的には一般人が知っているものは少ないでしょうね。
外国企業でいえばモンサントの除草剤が有名なくらいでしょうか。
日本のクボタなどは知ってる方も多いでしょうね。私も知っています。
構成銘柄数が57とやや少ないのは気になりますが、57もあれば十分に分散が出来ていると評価して差し支えはないと思います。
上位の企業が占める割合が軽く50%を超えており、実は分散されていない疑惑もありますが、問題ないでしょう。
国別ではアメリカ偏重ですが、これもあまり心配いらないでしょう。
問題ないないばかり無責任に連呼していますが、なぜ問題ないのかについては少し後で説明します。
6 取引できる証券会社
国内ではマネックス証券、楽天証券、SBI証券などで取引が可能です。
海外ではIB証券などで取引できます。
7 おすすめ度と私の評価
おすすめ度は1-5の範囲で言えば2です。
いうてそんなもんです。
確かに、最初に描いた通り、アグリビジネスは世界の人口増加の恩恵を直接受けることができるという意味で将来が明るいと思います。
ただ、ポートフォリオの軸としては不適だと思います。やっぱり軸はVT、VTI、IVVなどがいいでしょう。このようなテーマETFを軸にはできません。
あくまで、サテライト枠として有力だというのが私の考えです。
問題ない連呼事件についての言い訳をここでしますと、サテライト枠なので、銘柄が少なかったり構成がやや偏っていても問題ないと考えています。
また、金投資で金鉱株を代わりに使うように、アグリビジネスETFを農業関連のコモディディの代替とするのもありだと思います。
おまけ:アグリビジネスについて
アグリビジネスについてはあまりいい印象をお持ちでない方も多いでしょう。
特に農薬・遺伝子組み換え作物の環境・人体への影響を巡っては様々な対立があります。
個人的には、遺伝子組み換え作物は「投資対象」としては魅力的だと思っています。
それは遺伝子組み換え作物業界は寡占状態だからです。それを利用して企業はがっぽがっぽ儲けると予想しています。
しかし、そのような物を作る企業は嫌だから儲かるとしても投資しないというのも立派な考えだと思います。
しばしば、タバコ・酒・兵器などいったものを作る「悪い」企業の方がクリーンエネルギーを作る「良い」企業よりも収益が安定していて投資対象としては魅力的である、という言説を聞きますが、投資において効率至上主義になる必要もないでしょう。
もちろん投資はお金儲けのためにやっているわけですが、「社会の役に立つ企業に投資する」などのように投資の質にこだわるのも立派だと思います。
むしろ、そのような信条をもって投資している人の方が暴落時は心穏やかに過ごせるかもしれませんね。
ちなみに自分は儲かればなんでもいいや派です。それっぽいこと書いたのにこのコメントのせいで台無しになった感があります。
お読みいただきありがとうございました。
何かございましたら気楽にコメントしてください。
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