どうも、あいうえです。
今日は新興国投資の際にもっともよく使われるETF二つを紹介しならがその違いも紹介したいと思います。
1 二つの新興国ETFの違い
新興国ETFをもし購入したいなら、ブラックロック社が運用しているIEMGか、バンガード社が運用しているVWOが一般的だと思います。
経費率の話をすれば、前者が0.14%、後者も0.14%と同じなのですが、二つのETFは似ているようで大きく違います。
それは、韓国が組み入れられているかの違いです。
とりあえずは国別構成割合を見てみましょう。上がIEMG(韓国有り)、下がVWO(韓国なし)となっております。
ブラックロック社より引用
ここからはバンガード社より引用
韓国以外にも細かい違いはありますが、ほとんど無視していいでしょう。
しかし、問題は韓国です。なにせIEMGには中国に次いで二番目の割合で組み入れられていますので無視できません。ちまみにVWOに韓国が含まれていない理由は、VWOが連動するインデックスの運用会社が勧告を先進国として扱っているからです。
まあ、韓国は新興国なのか先進国なのかの議論は置いておきましょう。興味ないです。
我々投資家の関心は韓国が自分にリターンをもたらしてくれるかどうかの一点に尽きますからね。
韓国に投資するメリット
韓国籍の多国籍企業は投資先として魅力的でしょう。
IEMG組み入れ比率第三位のサムスンは特にです。
また、国内の産業が電子技術に集中しており、これから伸びていく産業となります。
景気も順調に回復していますし、北朝鮮との関係も融和に傾けば韓国経済に対して大きなプラスとなるでしょうね。
あとは、単純に分散効果が得られます。
韓国に投資するデメリット
そもそも新興国としての魅力に欠けているというのはあります。
人口ボーナス期も終え、産業構造も発展途上国のそれとはまったく違います。特に人口増加が見込めないのが痛手ですね。
(それは台湾も同じですが……中国は微妙なライン)
そんな韓国に一定の比率を割くことによって他の国、インドやブラジルに割く割合が減ってるのはなんか気に入りません。
これだったら先進国ETFに居てほしいです。
後は地政学リスクも気になりますね。
そもそも日本に住んでいる地点で北朝鮮リスクが高い我々が、中国の割合が高い新興国ETFを購入し、さらに韓国も高い割合で含まれているIEMGにする……東アジアリスクでかすぎです。
結論:VWOの方が好き
ということで私はVWO押しです。韓国は新興国ETFではなく先進国ETFに居て欲しいの一言に尽きます。
もし南北統一がなされたら迷わずIEMGに投資しますけどね。
資源問題も一定割合解決し、人口も増えた韓国(名前変わってるかもしれませんが)は一時的にはヤバくても長いまで見たらすごい成長しそうなので。
ただ、「おすすめ」ではなく「好き」を小見出しにしたのを見れば分かるとおり、あくまで個人の意見です。
2 採用銘柄トップ10とセクター構成
ということでVWOのを紹介します。セクター構成は日本語のが見つからなかったので英語のやつです。
バンガード社より引用
採用銘柄TOP10については特に述べることはないでしょう。ほーんって思っておけば問題ないです。というか、ETFにおいて個別の企業の名前なんて基本的にはどうでもいい情報です。
セクター構成に目を移しますと、新興国らしい圧倒的な金融。二位にテクノロジー系が来ているのには時代を感じさせますね。
金融セクターはリーマンショックがヤバすぎただけでそんなに悪いセクターではないのですが、単純に一つのセクターに偏っているのが少し不満。30%はちょっとねぇ……。
しかし、新興国はセクターETFも充実しておらず、偏りを失くす方法が少ないのであきらめるしかなさそうです。
IEMGは韓国のおかげで一位二位が金融と情報技術のほぼ同率なのを考えると、その面ではVWOはちょっと劣っているかもしれません。
3 取引できる証券会社
国内ではマネックス証券、楽天証券、SBI証券などで取引が可能です。
海外ではIB証券などで取引できます。
4 おすすめ度と私の評価
おすすめ度は1-5の範囲で言えば4です。
新興国ETFとしての完成度自体は高いのですが、そもそも「新興国」って本当にこう?感がするので4です。
中国に33-4%、台湾に14%投資するのって正直私が思ってた新興国投資とは違うなぁって。
中国に3割という構成はチャイナリスク込みでも余裕で許容できますが、特に台湾は韓国とほとんど同じ理由で新興国として投資したくないです。
いっそのこと台湾を抜いたETFできませんかね。
ちなみに新興国(中国除く)ETFなんてのはあるんですが、それも組み入れ1・2位が韓国・台湾なんですよね……。
なので、新興国投資をする際にはこれを一定割合購入して、個別かその他で国別割合を調整していく方がいいのかなと思います。
とはいえ、そのちょっとした調整のために経費率が高い個別国ETFを購入手数料を払ってまで買うのも……感はあります。
おまけ:中国は先進国になれるのか?
中国は先進国なのか発展途上国なのか問題はちょくちょくでてきますが、しばらくは先進国ETFに組み入れられることはないだろなぁ……と思ってます。
単純に、民主化してない国を「あの」アメリカの運用会社が先進国として入れるかというだけの話です。なんか、変な意地を張って入れない未来が……見え……。一人当たりGDPの指標などからして今のところ先進国じゃないのはいいんですけどね?
正直、このまま中国が発展していくと新興国ETFにしめる中国の割合が膨張して困ったことになりそうな感じがするのでいい感じになってくれるといいのですが。
新興国ETF(中国7割) とかこれじゃない感すごいです。いやそんなことないよという人もいると思いますけど。
いずれにせよ、VWOも中国と台湾の割合がもう少し減ってくれたらもっと投資しやすいのになぁという感じです。やっぱり、人口が増えていく国に投資したいじゃないですか。
中国も一人っ子政策のせいで少子高齢化への道をショートカットしながら進みましたからね。
一人っ子政策を成し遂げたあの中国共産党なら人口増加政策も無理やり達成する可能性がありますけど。
以上、雑感でした。
ということでお読みいただきありがとうございました。