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非常に利回りの高いジャンク債に投資できるETF【HYG】


どうも、あいうえです。

 

今日は債券投資をしながらも高い利回りを求めたい人にぴったりなジャンク債ETFを紹介しようと思います。

 

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1 ジャンク債とは何か 

 

ということで最初はジャンク債(ハイイールド債)の定義から紹介します。

 

まず、社債にはその安全度を示す格付けというのが存在します。

 

格付け会社というところが格付けをつけていまして、この債券は安全ですよ~とか、危険ですよ~みたいな感じに教えてくれるのです。

 

そのうち、 ジャンク債とは格付け機関による格付けがBB以下、つまりは投機的格付けに分類されている債券を指します。

 

格付けが低いというのはつまりデフォルトリスクが高いということです。

 

 

そんなジャンク債はあまりにデフォルトリスクが高すぎて購入に向いていません。いくら利回りが高くてもデフォルトしてしまったら紙屑ですからね。「投機的」と称されるのもわかります。

 

しかし、いくらデフォルトリスクが高いとはいえETFという形にしてしまえば問題ありません。

 

個々の債券のデフォルト率は予測できませんが、ETFという形の集合体にしてしまえばそのうちの何%がデフォルトを起こすかは予測できるし、その予測から外れることが少ないからです。

 

あなたが明日事故に遭うかはわからないけど、明日全国で事故が何件起こるのかはわかるという類のあれですね。

 

HYGに含まれる債券の一定割合は常に紙屑になっているのでしょうが、それはすでにHYGの価格に織り込まれているので大丈夫というわけです。

 

そのため、HYGの価格は平時には安定しています。

 

その結果できるのが安定かつ高利回りな債券ETF・HYGという訳です。

 

2 HYGの価格変動

 

とはいえ、いくらETFの形にして個々の債券のリスクを失くしても、全体が崩れるということもあります。

 

予想外にデフォルトリスクが高まる事態、金融危機のことです。

 

投資適格債ならちょっとやそっとの危機じゃ崩れませんが、ジャンク債は結構簡単に崩れます。自転車操業状態ともいえる会社が発行するのがジャンク債なのですから、金融危機に強いはずがありません。

 

米国債を始めとした信用度の高い債券は金融危機時には価格が上昇するのですが、HYGはジャンク債ということで価格が下落します。

 

こちらはリーマンショックから今に至るまでのHYG(青)、LQD(投資適格社債・水色)、AGG(総合債券・ピンク)のチャートです。

 

f:id:syougisyougi:20180314192810p:plain

 

グラフの左にあるリーマンショックの時を見てください。

 

100年に一度の金融危機ということでさすがに一度大きく下げたAGGは、結局すぐに大幅反発し、高値を更新しているのが分かります。

 

これは国債を多く含むためです。資金を保全したい投資家たちのお金が流入したんですね。

 

水色の投資適格債も一時は大きくさげましたが、比較的順調に値を戻していることがわかります。

 

一方、青のジャンク債は価格の下落が端的に言ってひどいです。お前本当に債券?と言いたくなるほど下げています。

 

おおよそ40%の下落ということは株と同じくらい下げていることになります……。

 

先ほどは価格が安定していて高利回りと書きましたが、それはあくまで「平時」のことであって、危機時には債券とは思えない下がり方をします。

 

債券 = 安全ではないんですね。

 

……とはいえ、そんなに欠点ばかりを述べていてはいけません。ちゃんといいところも見てあげましょう。

 

いいところと言えば一つ、利回りです。

 

先ほどから高利回りと書いてきましたが、HYGの利回りは2018年3月地点でなんと5%を超えています。

 

同日のLQDの利回りが3.23%、AGGが2.4%であることを考慮すれば桁違いです。

 

理論的にはPER20の株と同じリターンを出してくれます。

 

……PER20の株と同じリターンと書くとその凄さが伝わりますね。

 

株式の長期リターンが7-10%であることに比べたら流石に見劣りする成績ですが、それでも5%というのは債券としては異様に高いです。

 

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3 ジャンク債と金融引き締め

 

しかし、ジャンク債の欠点は金融危機に弱いというだけではありません。

 

5%の利回りは金融危機程度のリスクでは見合わないのです。

 

中央銀行が金融を引き締めているときにも弱いです。

 

ジャンク債は不安定さの代わりに高い利回りを享受しています。そうでしたよね。

 

金融が引き締められると米国債の利回りが上昇します。では、もし金融引き締めによって安定している米国債の利回りが上昇したらどうなりますか?

 

利回りが5%というのは米国債の利回りが2%の頃には魅力的だったかもしれませんが、米国債の利回りが3%になったらどうでしょうか?

 

当然、魅力が下がりますよね。

 

つまり、金融が引き締められて米国債の利回りが上がると、相対的にジャンク債の魅力が下がります。

 

そうなるとジャンク債の価格はもう一度魅力的な利回りになるために下落します。

 

価格が下がると当然利回りは上昇しますから、ある程度利回りが上がるまで価格が下落します。

 

おそらく、米国債の利回りが1%上がったから1%利回りが高くなるまで……なんて単純ではなく、1.5%くらい利回りが高くなるまで下がるでしょうね。安心をどうしても求める人間の心理がそうさせると思います。

 

 

いくら価格が下がった分利回りが高くなるとは言え、短期的には損失となります。

 

しかも、金融が引き締められると一般にはそのあと景気後退が始まります。

 

ジャンク債の価格は景気後退がおきると大きく下落します。(さっきチャートでみたやつです)

 

 

金融引き締めで価格が下がるというところは米国債と同じなのですが、金融引き締めで景気後退するとさらに下がるというのがジャンク債の駄目なところです。

 

米国債は景気後退するとちゃんと価格が上がりますから。

 

ということで、金融引き締めが起こるとその後数年のジャンク債の成績が振るわなくなることが予測されるため、金融引き締めの初めの方にさらっと売り抜けておくのがおすすめです。

 

もちろん突発的な危機には対応できませんが、「景気過熱→金融引き締め→景気後退」の順を踏んでるならば、チャートで見たような価格下落も避けられますし。

 

価格が下がってもその分利回りが高くなれば、配当金再投資を前提としたときにはむしろ成績が良くなるのではないかという考えもあります。

 

確かにそれはそうなのですが、そのためにはHYGをデュレーション年数以上持つ必要があります。

 

HYGのデュレーションは3.87年なので、3.87年以上持つ前提ならば価格下落による利回りの上昇は逆にリターンを増やす要素になります。

 

しかし、景気循環の理論的には景気引き締めからの景気後退は3.87年以内に起こることが予測されるので一旦売り抜けてある程度下がってから買いなおす方がリターンが向上すると思います。

 

別に底を狙わなくても、自分の売値をある程度下回ったタイミングで買えばいいわけですからあまり神経質になる必要もありません。

 

というか、そもそも景気引き締め時にハイイールド債のようなハイリスクハイリターンな債券に手を出さなくてもいいでしょう。

 

景気が引き締められてるのなら素直に米国債を買っておくべきです。

 

 

ということでお読みいただきありがとうございました。

 

他記事宣伝

 

ハイイールドではない、投資適格社債に投資するETFもあります。国債ほどではありませんが、ある程度安定しているのが特徴です。

 

比較的地味ですが物価連動債というのもあります。債券の中では1、2を争うくらいには好きです。

 

これまでに紹介したETFたち

 

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