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株主還元(配当 / 自社株買い)に重きを置いたETF【DIVB】


どうも、あいうえです。

 

今日はマイナーもマイナー、iShares U.S. Divided and Buyback ETF/ DIVBを紹介しようと思います。

 

DIVBは日本語にすれば、アメリカ配当・自社株買いETFとなります。

 

配当金に着目したETFというのは有名ですし、ブログ界隈でも人気が高いですが、配当・自社株買いETFというのはあまり聞きなれません。

(実は、単なる自社株買いETFというのも存在します)

 

今回はこのETFを紹介するために、株主還元についての話から始めようと思います。

 

 

1 2種類の株主還元

 

アメリカ企業は株主還元を重視するとはよく言われます。

 

株主還元には何種類かありますが、その中でも有名かつ分かりやすいのが配当金、最近流行っているのが自社株買いです。

 

配当金のことはよく知っている方が多いでしょう。

 

利益の一部を配当金という現金にして株主に分配するのが配当金です。

 

配当金というのは現金がもらえるという意味で分かりやすくかつ安全です。

 

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一方で、自社株買いは、会社が利益で自分の会社の株を買うことを指します。

 

自分の株を10億円分買いまーす見たいな感じで。

 

なぜそれが株主還元になるの?とお思いの方もいるでしょうが、意外と仕組みは単純です。

 

自社株買いをすると株価が上がるからです。

 

普通に考えて、市場に出回る株式の数が自社株買いによって減ったら、株価は上がりますよね。供給が減ると価格が上がる的な感じで。

 

実際そのように捉えておいて問題が生じることはないと思います。

 

配当金がキャッシュによる還元だとしたら、自社株買いは株価の上昇による還元だと言えます。

 

ただ、株価はあくまで市場によって決定されるため、配当金と違い自社株買いは必ず株価が上がる(つまり株主の利益になる)わけではありません。

 

それに、将来その企業が問題を起こして株価が暴落するなんてこともあります。東芝とか。

 

そしたら自社株買いによる株価の上昇とかまったく意味がなかったことになってしまいます……。

 

そういう場合を想定するなら、現金という形で還元してくれる配当金の方がリスクが少ないと言えます。

 

しかし、ストックオプションとの兼ね合いもあり、最近は自社株買いが盛んになっています。

 

この、最近は自社株買いが盛んと言うところがポイントですね。後で出てきます。

 

2 株主にとっての自社株買いのメリット

 

上に書いてあることだけを読むと、投資家にとっては配当金の方が嬉しいんじゃ……?と思いますよね。

 

自社株買いによる株主還元は配当金と違い、本当にその効果を得られるかが不透明です。

 

しかし、自社株買いにもメリットがあります。

 

それは、税金がかからないことです。

 

配当金はアメリカで10%、日本で約20%の税金がとられるため、実質72%しか得られません。

 

しかし、自社株買いは違います。

 

あくまで株価が上がるだけなので税金はかかりません。

 

いやいや、売った時に税金かかるから変わらないじゃんとお思いの方もいらっしゃると思います。

 

しかし、いくつかの点で違います。

 

1 売った場合は配当金で取られていたアメリカの税金10%がない

2 配当金再投資より効率がいい

 

1はそのままの意味です。配当金はアメリカでの源泉徴取がありますが、キャピタルゲインについては日本人ならアメリカでの課税がありません。

 

2については自分でも分かりづらい書き方だなと思ってるので詳しく説明します。

 

まず、配当金再投資という考えがあります。

 

それは、企業から還元された配当金でまた企業に投資することです。

 

しかし、それは先述の通り、株主還元としてもらった配当金のあくまで72%を再投資に回すことになります。

 

しかし、自社株買いはどこにも税金がかかっていないので、実質株主還元の100%を再投資していることになります。

 (あくまで疑似的にですが。自社株買いにより高くなった株を売らなければ、再投資しているようなものです)

 

要するに、自社株買いは恩恵が不確実な分、余分な税金を取られなくて済むということです。

 

3 なぜ株主還元を重視するのか

 

株主還元には配当金と自社株買いがあるということと、配当金は確実だが税金面で効率が悪いこと、自社株買いは不確実だが効率がいいことを書いてきました。

 

では、そもそもなぜ株主還元をこんな重視するのでしょうか?

 

それは、株主還元を重視する企業に投資した方がリターンが高いと言われているからです。

 

しかし、多くのETFは配当金ばかりに着目し、自社株買いによる株主還元を無視しています。

 

もちろん、配当金を重視することにもメリットはあります。

なんせ現金が手に入るのですから、その満足感もありますし、先述したようにリスクが少ないです。

 

けれども、自社株買いが盛んになった今、配当金にだけ着目するというのはどこか不完全じゃないですかね? 

 

とても長くなってしまいましたが、ここでようやくDIVBの出番です。

 

DIVBはよくある高配当ETFや連続増配ETFとは違い、配当金と自社株買い両方の観点から株主還元に積極的な企業を選び、それに投資するというスマートベータETFです。

端的に言えば、総還元性向の高い企業に投資するETFです。

 

こちらの方が「株主還元を積極的にする企業に投資するETF」としては適切なのではないでしょうか。

 

4 DIVBの作られ方

 

まず、一切株主還元をしていない企業を弾きます。

(具体的には、経営状態が厳しく還元なんてしていられない企業と、利益をすべて事業再投資に回しているグロース株が弾かれます)

 

次に、総還元性向が高い順に企業を選びます。

 

最後に、前の作業で選ばれた企業を時価総額×株主還元利回り(=総還元額)に従って重みづけしていきます。その重みづけの比に従ってその企業の株をどれだけETFに組み込むかが決定されます。

 

経費率は0.25%です。

 

まだ規模が小さいので、規模の拡大に伴って経費率は一応下がっていくことが予想されますが、スマートベータなのですごく低くなることもないと思います。

 

5 実績

 

DIVBはほんの数か月前にできたETFなのでグラフは載せません。(2018年6月現在)

 

たった数か月のデータで判断するのは良くないと思います。

 

一応、以下の採用銘柄を見てもらえれば分かりますが、雰囲気としてはSP500採用銘柄からグロース株を除いたみたいな構成になっているので、ここ数年のグロース優位の環境ではあまりよくなかったと予測されます。

 

ただ、長期的にはグロース株がSP500をアンダーパフォームしていることを考えると、DIVBが長期的にはSP500をアウトパフォームする可能性は十分あると思います。

 

5 採用銘柄トップ10とセクター構成

 

ブラックロック社より引用

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トップ10には株主還元に積極的と一般にされている企業または時価総額の大きい企業が並びますね。加重方法から予想されるのと合致します。

 

ちなみに、組み入れ銘柄数は379とかなり多いので、分散度合いに関しては心配いりません。

 

セクター構成もSP500などと大きく異なっているわけではありませんし、心配はいらないと思います。

 

6 取引できる証券会社

 

 国内の証券会社は取り扱っておりません。

海外ではIB証券などで取引できます。

 

7 おすすめ度と私の評価

 

おすすめ度は1-5の範囲で言えば4です。

 

個人的にかなり期待しているETFです。

 

自社株買いが盛んになっている今、配当金にばかり注目するのはいかがなものかという思いが私の中にあったこともあり、結構惹かれるものがあります。本当、自社株買いETFを探してた時にこれが出てきたときは「これだ!」って思いました。

 

経費率も0.25%と一般の物に比べるとかなり高いですが、ぽっと出のよくわからないETFにしてはかなり安い方です。

 

379銘柄が組み入れられており、内訳もSP500と大して変わらないことから一応ポートフォリオのコアとして使うことも可能です。

 

もっとも、サテライト枠としても有能なのは言うまでもありません。

 

これにはぜひ頑張ってほしいところです。

 

過去のデータがないのでただの応援コメントになってしまいましたね……。

 

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おまけ:マイナーETF特有のリスク

 

私は何個かマイナーETFを紹介してきましたし、これからもする予定なのですが、ここらで一度、マイナーETFのリスクについて書こうと思います。

 

それは流動性リスクです。

 

例えばこの記事で紹介しているDIVBの一日の売買数は7,034です。

 

一方IVVは7,424,424です。

(どちらも2018年2月1日のデータ。ブラックロック社より引用)

 

文字通り桁違いですよね……。

 

しかし、7034くらいあれば普段はそんなに心配いりません。ちゃんと気配板を見て注文を出せば痛い目を見ることはないでしょう。

(それでも約定した価格で約定せずに余分なコストがかかる可能性は高いです。しかし、長い目で見ればそのコストは微々たるものでしょう)

 

しかし、暴落時は全く違います。

 

何とかショックが起きて暴落しているとき、DIVBは売ろうとしても売れない状況に簡単に陥ってしまうと思います。もしくは、売れたとしても予定よりかなり低い価格で売られて想定外の損をする場合もありあす。

(流動性が低いためいわゆる「特別気配」の状態になりやすいのです。アメリカには特別気配はありませんが)

 

つまり、買い手がいないので売れない、という状況に陥ると思われます。

 

よりによって暴落しているときにマイナーETFを買いに行く人なんていないからです。

 

落ちているナイフを拾おうとするにしても、IVVを選ぶでしょう。

(IVVならばたとえ暴落時であったとしても「売」ボタンを押した瞬間の値段できちんと売ることができるでしょう)

 

暴落時に売れなくなるかもしれないというマイナーETFの流動性リスクは必ず覚えておくべきです。

 (追記すれば、ETFに限らず個別株でも同じリスクは存在します)

 

流動性なんて今まで気にもかけてなかったよという方がいらっしゃったならば、一度自分の持っている株の流動性をチェックしてみたらいかがでしょうか。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

紹介してきたETF達