どうも、あいうえです。
今日は、手っ取り早く世界中の高配当株式に投資したい!という人向けのETFを紹介します。
1 DEWとは
DEWはWisdomTree社が運用している高配当ETFです。
経費率は0.58%と高いものの、マネックス証券のゼロETFの対象なので、購入手数料がいつも実質0円で済みます。
外国株は手数料負けがどうしても気になってしまいますが、それを気にせずに気軽に積み立てることができるのは嬉しいですし、それで節約できるぶんは経費率の大きさを十二分にカバーします。
さて、そんなDEWは世界中(先進国・新興国)の株式のうち、時価総額が大きくかつ配当利回りが上位30%に含まれる株式で構成されています。
配当系ETFには銘柄数を絞って高い配当利回りを追求するタイプもありますが、DEWはある程度分散を意識したタイプです。なんと724社も含まれます。
確かに、上位100社などとやってしまうとグローバルETFのくせにアメリカが95%みたいになる恐れがありますからね……。
銘柄数を絞るタイプとしては、国がアメリカ限定ですがHDVなどがあります。
ちなみに配当利回りは3.26%(2018年3月地点)
確かに高いのですが、世界の高配当株式を選んでるのならもう少し高くてもいいんじゃない?という感じはします。分散した結果配当利回りは少し落ちていますね。
また、配当利回りではなく配当総額で選んでいるので、配当利回りは必ずしも大きくならないという事実があったりします。(配当利回りは株価に左右されるため)
DEWは配当総額加重のETFなので、時価総額加重よりは配当利回りが高めにでるのですがそれで3.26%なのはそれが原因ですね。
2 国別構成とセクター構成
まずは国別構成から見ていきましょう。
WisdomTree社より引用です
単純に成熟した企業が多いアメリカと、配当利回りの高い企業が多いイギリスとオーストラリアが上位に来ていますね。
イギリスは自社株買いより配当を重視する文化があるため、配当利回りが高い企業が多いです。一方オーストラリアは税制の恩恵があったり資源国ということで配当利回りがいいです。
参考
それに比べると日本は……いや、なんでもないです。
次はセクター構成を見てみましょう。
金融セクターが一位ですね。安定していないですがなんだかんだ言って高配企業が多いセクターだったり。……とはいえ、その不安定さから嫌われている印象があります。
二位以降のエネルギー・電気通信・公益は高配当で有名なセクターですね。
こういったセクターは安定した収益をあげられるうえ大規模な設備投資を必要としないので積極的に還元する傾向があります。
セクター構成は実に高配当らしいものであると言えますね。
配当総額で選ぶというスクリーニング方法を踏まえても、実は正統派な高配当ETFという感じがします。
3 実績
青色が今回のDEW、赤色が比較用のVTとなっております。VTは途中からのグラフであることに注意。
……いやーひどい。VTにぼこぼこにされているどころか、リーマンショックの高値を超えられていませんし、配当金再投資の結果でもVTに負けています。
擁護をしておきますと、配当金込みだと余裕でリーマンショック前を上回っていますし、資源価格の高騰のせいでリーマン前が過大評価だったと言った方が正しい感じです。
それに、配当金再投資をした場合のVTとの差はずっと小さいです。配当系ETFは株価だけを見ると配当落ちの影響で実力を過小評価してしまいがちなので注意しましょう。……いやまあ、それでもVTには負けてるんですけどね?
何が原因なのかと問われれば簡単でして、上位5セクターがここ最近全体的に調子よくないんですよね。
生活必需品セクターは奮闘していますが、金融・エネルギー・通信・公益は全部ダメダメでした。特に金融とエネルギー、お前はダメだ。
金融は量的緩和の影響、エネルギーはエネルギー価格の下落、通信・公益はそもそも伸びる業界じゃないって感じですね。通信は情報技術に食われてる感ありありです。
これをどう見るかは個人の自由ですが、私の意見を述べさせてもらうならあまり気にすることはないと思います。
たまたまこれら四セクターにとって都合の悪い季節が続いただけで、長期的に見たらそんなに悪いセクターではありません。
むしろ、配当金再投資を前提にするならこういう低迷期は好都合だったり。
株価が低いうちに沢山株を仕入れられますから、あとで伸びた時に一気に逆転できます。
4 購入できる証券会社
マネックス・SBI・楽天すべてで購入はできますが、なんといっても手数料が0円のマネックス証券がおすすめです。
というか、マネックス以外だと購入するたびに5ドル損した気分になります。
まとめ
正直、思ったよりも実績が悪かったというのが私の感想ですが、ETFの作られ方を見た限りはそんなに変なETFではないですし、単純にここ数年の高配当アンダーパフォームにやられただけという印象があります。
高配当ETFですとアメリカ系ではVYMが人気ですが、それの全世界版(除く米国)であるVYMIが日本の証券会社で購入できない以上は、世界の高配当株式に投資する場合はこのDEWを使うのがいいと思います。
VYMIとDEWの違いは以下の通りです。
VYMI:配当利回り上位50%を時価総額で加重
DEW:配当利回り上位30%を配当総額で加重
とはいえ、実際のところ加重方法による成績の違いというのはあまり大きくありません。
それに、加重方法の良し悪しは短期的に決めるものではありませんし……。
ということで、世界株式を対象にした高配当戦略を行いたい方はこちらのDEWを検討してみてはいかがでしょうか?
お読みいただきありがとうございました。
他記事宣伝
配当加重のETFの是非については以下の記事で少し述べてます。
私は公益セクターが好きです。実は成績結構いいんですよ?
これまでに紹介したETFたち