どうも、あいうえです。
今日はセクターを分散して銘柄を保有する重要性について書こうと思います。
読者の皆様の中には何かの理由で特定のセクターの銘柄しかもたない、もしくはかなり偏っている人がいるかもしれません。
僕としてはそのような戦略を否定するつもりはまったくありませんが、つい最近「ちゃんといろんなセクターの銘柄を持った方がいい場合もあるんだなぁ」という体験をしたのでこういう記事を書くに至りました。
1 イラン危機で……
間違いで民間機が撃墜されるという悲劇はありましたが、イランのごたごた(便宜上この記事ではイラン危機と呼びます)は今のところ一旦の鎮静化を実現しています。
ということで、イラン前後の相場の動きを見てみると、やはり一つ特徴的だったのはイラン危機発生と同時に急に上昇し、そして終わるとともにもとに戻った原油相場の動きだったと思います。
このブログの筆者は原油相場についてあまり詳しくないので、イランの産油シェア云々の話にはいきませんが、その時に思ったのは自分のポートフォリオが原油の動きに対してどのような反応をしたのかということです。
結果から見てみれば僕のポートフォリオは大した動きをしなかったのですが、あることを思いました。
2 もし仮に僕の保有株が運輸株だらけだったら……
仮に、仮にですよ。僕のポートフォリオが輸送株――例えば鉄道株だらけだったとしたらどうしましょう。
鉄道株は安定したキャッシュフローを一般に得られるので人気の業種ですが、当然ながら原油価格の上昇には弱いです。原油は鉄道を動かすのに必要不可欠ですからね。
鉄道株の場合はエネルギー株を持てば原油価格のリスクについてはヘッジできますが、エネルギー株を持っていない場合には(当人が意識しているかいないかに関わらず)原油価格に対してリスクを持ってしまうというわけです。*1
このように特定の業種・セクターにはその業種・セクター特有の弱点が存在するはずであって、ある特定の分野に集中してしまうというのはその弱点に対して無防備でいるということになってしまいます。
(それこそ原油価格と一切の関係のない業種なんてのは想像しづらいわけでして)
3 例えば……
例えば今流行の生活必需品セクターだって同じように何かしらのリスクを背負っているはずです。
原材料価格が上昇した場合を考えれば、いくら生活必需品といえども他企業との価格競争の関係で製品価格には転嫁しづらいでしょう。仮に小麦が気候変動で急騰したとして、それを理由にマックは値上げできるでしょうか? 個人的には意外と難しいと思います。そして世界中で作られている小麦が急騰するような気候変動で、他の作物の価格はどうなるでしょうか?
だからといって原材料の先物を買う……なんて芸当は個人投資家にはできませんが*2、しかし、そこにリスクがあることは把握していないといけません。変な感じに保有株が偏っていることは特定のリスクに対して極端に脆弱になることを意味します。
さいごに
まあだからインデックスを保有すればとりあえずは多くのリスクをヘッジできるわけですが、コモディティ価格の上昇のような単なる銘柄の分散だけでは対応しきれないリスクもあります。
またインデックスではなく個別株・ストックピックで市場平均を超えるぞ!という人であれば、セクター・銘柄ごとのリスクをきちんと把握して、それに対応した適切な分散投資を実施するというのは重要なことだと思います。
なんかタイトルからはちょっと離れてしまいましたが、イランの情勢をみながらそんなことを思ったので記しておきます。
お読みいただきありがとうございました。