さて、3か月の金利と10年の金利が逆転しましたが、一部で30年債の動きが変だという声がちらほらと聞こえてきます(?)
こちらは色んな年限の金利差がぐちゃっとまとめられている汚いグラフですが、一番右、つまりは最近をよく見てみるとなにやらスティープ化している空気の読めない輩がいます。
スティープニングしているのは5-30と2-30で、どう見ても犯人は30年金利君。
他のところを見る限り、同じパターンに当てはまる部分は見つかりません。
強いて言うなら、一部のうるさい人が声高に叫ぶ1998年が似ています。
FF金利が加わった1998年の動向は、3-10が逆転するのをよそに2-30と5-30がスティープニングし、その後FRBが利下げを始めています。
ただ、1998年だけをうるさく言うのはおかしい話で、これに似たパターンは探せばいくつも見つかります。基本的にはFF金利がその後すぐに引き下げられているので、素直に解釈すれば、債券市場が利下げを織り込む際の動きがこれなのでしょう。
(なので、ITバブルの再来説は流石におかしいです)
今回のおかしなところは、いつもなら「3か月-10年」と「2-10,2-30,5-30(一応10-30)」が逆行するはずが、なぜか「3-10,2-10」と「2-30,5-30,(10-30)」というペアになっているところで、やはり30年の動きがおかしいという話になると思います。
(2-10のスプレッドが変、という見方もできますが、そもそも「スプレッドが変」の意味がよくわかりません)
どう解釈するかが問題です。
例えば30年を買いづらい理由があるという話になるとインフレ懸念につながるのでしょうか? 長期金利ではなく、超長期が上がってるのは……財政赤字絡みとか?
うーん、私にはよくわかんないです。
もしくは、特に意味などないのかもしれません。
私たちが雰囲気で株をやってるのと同じように、債券トレーダーも雰囲気で債券をやっているはずなので、たまたまそうなっただけかも。
実際、私がこの記事を書いた理由が、とりあえず記事を書いておけば何かあった時にドヤ顔できるというクッソくだらないものであることを考えると、イールドカーブに無理に「理由」を探しても意味などないのかもしれません。
一応気にかけておくか~くらいの気持ちでいいのかなと……。