とあるオタクの長期投資

投資、時々ラノベオタク

PSR(Price-to sales ratio)について考えてみる


どうも、あいうえです。

 

 今日はPSRという指標について考えてみようと思います。

 

え、EじゃなくてS?と思う人もいるかもしれませんが、こういっちゃなんですがPSRは今やかなり有名なファンダメンタルズの指標なので、この記事でしっかり学んでいきましょう。いやまあ私もPSRマスターではありませんが……。

 

スポンサーリンク

 

1 PSRとは

 

時価総額を純利益で割ったのがPERですが、PSRは純利益の代わりに年間売上高を使った指標です。つまり、時価総額が売上高の何倍あるかということを示す指標ですね。

 

え、その指標になんの意味があるのと思ったあなた。鋭いです。

 

純利益というのは基本的には株主のお金になっていくものなのですが、年間売上高にそんな意味はありません。

 

企業によって利益率というのは異なるわけですし、さらに言えばどれほど設備投資をしているのか(必要としているのか)は異なるわけです。いくら売上高が低くても利益が出ていれば株主は儲かるわけで、PSRがあーのこーの言ったってしょうがありません。

 

では、こちらのPSRが近頃人権を得てきた理由はなんなのでしょうか?

 

2 PSRの利点

 

一般に言われるPSRの利点というのは、成長企業のバリュエーションを計れるというものです。

 

成長企業というのは基本的に多額の設備投資をしており、利益がなかなかでない構造をしています。そこで将来の利益を予測するための指標として売上高を使うのです。

 

しかし私はこの使い方に対しては疑問です。なぜなら、結局のところ利益率をどのように見積もるのかという問題が付きまとうからです。この使い方が正しいのなら、PSRはもっと有名な指標であってしかるべきです。

 

じゃあ他になにがあるのかなと探すと「売上高はごまかせない」ということもよく言われます。

 

純利益は会社の「意見」という言葉のとおり、純利益というのはある程度「作れます」

 

後は逆にちょっとしたアクシデントで急にマイナスになったりもして(EX:税制改革)、使い道にならないときもしばしばるのが利益という指標です。

 

それに比べて売上高という指標はどうやったって誤魔化しようのないもので、さらに言えば会社の利益率なんて一朝一夕で変わるものではないのでPSRも比較的実態を表している指標だといえるでしょう。(キャッシュフローも同じ理由で一部の投資家に好まれます)

 

なので、同一集団の時系列比較には適しているデータです。

 

また、集団ごとの比較には優れている指標でもあります。

 

企業ごとに利益率は違うといっても、PSRが低い企業500社と高い企業500社のリターン比較をするみたい感じで使えば企業ごとの差は無視できますし、実際そのような比較をしてみるとPSRが低い企業の方がリターンが高くなります。

参考:fatpitchfinancials.com/price-sales-ratio-backtest/

 

まとめると、会計学の知識などなくとも簡単に内容を理解でき、なおかつ使える指標だというのがPSRの利点ということになるでしょう。

 

3 PSRの欠点

 

PSRの何よりもの欠点というのは、PSRである必要がないということです。

 

先ほど述べた利点というのはほぼ全てそのままフリーキャッシュフローを用いた分析にも言えることですし、フリーキャッシュフローの方がより株主に近いお金を分析しているので本質的といえるかもしれません。(しかも、PSRと違って細かい注意点が少ない!)

 

あとは、業種間の比較が苦手というのもあります。業種によって標準となる利益率というのがことなるので、業種間でPSRを比べても意味がありません。

 

そう思ってみるとセクターニュートラルになるように作られているスマートベータ(EX:VLUE)でPSRが使われているのはなるほどと思いますね。PSRを使った絞り込みはPBRなどに比べより高いリターンを期待できる可能性があります。

 

後は、同一企業の時系列分析においても、長い期間になると地道な利益率の改善や、合併などの影響を受けるので万能ではないということにも留意が必要です。

 

結局のところ、そこらへんに注意しながらETF同士を比較するのに使うくらいしかないのかもしれません。

 

さいごに

 

PSRは使い道によってはかなり使いやすい指標です。

 

例えば

S&P 500 Price to Sales Ratio

を見ればSP500のPSRが過去最高付近にいることが簡単にわかったり。(期間がとても短いのが残念ですが……)

 

余談

SP500のPSRが上昇していることを利益率の上昇に求めるのならば問題ないという結論に達するのですが「誰かの支出が誰かの収入になる」という原則を踏まえると、利益率の上昇には限度があると思うのは私だけでしょうか。非常に単純に言ってしまえば、ある企業の支出が別の企業の利益になるわけですからねぇ。

 

とはいえ、売上高という指標の仕様上、ある程度注意しないといけない指標であることを忘れないようにしましょう。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

スポンサーリンク