とあるオタクの長期投資

投資、時々ラノベオタク

投資家の株式保有割合から将来のリターンを予測する


どうも、あいうえです。

 

突然ですが、株価ってどんな時に上がるかご存知ですか?

 

答えは非常に単純で、株式市場に資金が流入すれば上昇します。

 

ということはですよ、株式市場にどれくらい資金が流入するか予想できれば、大儲けできるわけですね???

 

この記事ではそんな馬鹿げたことを本当にやってみた系記事の紹介をしようと思います。

 

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1 The Single Greatest Predictor of Future Stock Market Returns

 

というものすごいうさんくさいタイトルが付けられている記事があるのですが、この記事では「投資家のポートフォリオにおける平均株式保有割合」によって株価を説明できるということを述べています。

 

求め方とかそのあたりの詳しいことはさておきまして、結論だけを見てみますとこうなります。

 

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太い青線が上記の記事で紹介されている、平均株式保有割合で、薄い青線が米国の株価をインフレ調整したものを対数表示にしたものです。

 

やや見づらくて恐縮なのですが、二つの線の上下のタイミングはぴったりと一致しています。つまり、投資家の平均株式保有割合で株価を説明できるということです。

 

さらに驚くべきは上記の記事の冒頭に出てくるグラフで、ある年の投資家の平均株式保有割合がその後十年のリターンを正確に予想できるというのです。

 

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2 上の記事をどう解釈するか

 

紹介した記事で述べられている内容というのは特段目新しいものではありません。

 

例えばバフェット指標というのは例の指標の動きとほとんど同じ動きをしますし、ある年の値がその後10年のリターンを決めるというのはシラーPERに似たものを感じます。(実際、それぞれの指標の動きはかなーり連動しています。ただ、より直観的に理解しやすいのはこの記事で紹介している指標でしょう)

 

これらの指標の考えの根底にあるのはやはり、冒頭で述べた「株式市場にどれくらい資金が流入するかで株価が決まる」という考えでしょう。

 

極端な話、世の中の全ての資金が株式市場につぎ込まれたら株価はそれ以上あがりようがありません。逆に、世の中の全ての資金が株式市場から抜けてしまったら株価はそれ以上下がりようがありません。

 

この考え方は非常に強力で、将来のリターンを比較的高く予想できる手段です。

 

今回紹介したものについては二個目の図の右側の軸が示しているような絶対値としてのリターンすら予想してみせるというカタログスペックで、ちなみに2018年9月以降の10年リターンは年平均3%予想と、長期金利と同程度です。

 

しかしその欠点はやはり、トレンドの転換点を正確に予想できるものではないというところでしょうか。

 

例えばシラーPERは「いっつも割高を示唆してて買い場がない」という批判をよく聞きますし、今回紹介したものだって、リーマンショック時の株式保有割合はITバブルの時のそれより低かったにも関わらず暴落に直面しています。

 

資産の魅力を比べるために使うというのが無難な使い方だと思います。

 

例えば今現在例の指標が指し示している年平均リターンは3%なので、10年物の国債の方がリスクリターン比に優れます。……信じるならばの話ですが。

 

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3 株式保有割合とバブル

 

もう少し話を広げて、バブルについても考えてみましょう。

 

株価の上昇というのは二つの要因に分解することができます。投資家の平均株式保有割合による上昇と、それに依らない上昇(純粋な名目成長)です。

 

例えば1990年から2000年にかけて株価(TR)は4-5倍になりましたが、その時代には株式保有割合も倍増しているので、株価の増加の半分は株式保有割合の増加に依るものです。

 

株価が上がるのが先か、株式保有割合が増加するのが先かという議論は卵が先か鶏が先かに似た議論なのであえて考えないとしても、そこには正のフィードバック関係があります。

 

つまり、

 

(株式の保有割合が上がる→)株価が上がる→株の方が儲かるという話がでる→みんな株を買う→株式の保有割合が上がる→株式の保有割合が上がったことで株価が上がる→もっと株式の保有割合を増やした方が儲かるとみんな考える→それによって株価が上がる……

 

というループが成立しているわけです。これはれっきとしたバブルですね。それがITバブルに起きていたことです。

(このループが持続不可能であることも確認しましょう。究極的には平均株式保有割合が100%になったらバブルは弾けざるを得ませんし、現実的には債券の方が魅力を増す時が来てバブルは弾けます)

 

ちなみに、これは説明というよりは妄想に近いものではあるのですが、株式の平均保有割合が低いのにも関わらずリーマンショックで株価があれほどさがったのは住宅バブルによって実体経済が押し上げられた結果、平均保有割合を求める際の分母である投資家の資金全体の値が大きくなっていたからだと思います。

(もっと言えば、リーマンショックによって経済の成長曲線が永続的に押し下げられたという仮説が成立している場合、投資家の得られるリターンはグラフが提示しているものを下回る可能性が高いです)

 

さいごに

 

一見何を意味してるのか分からないバフェット指標・シラーPERに比べ、今回紹介したのは非常に分かりやすいものとなっています。

(求め方は難解ですが、求めた結果の解釈は容易)

 

それが結果的にバフェット指標・シラーPERとほぼ同じ動きをしており、さらにはシラーPER同様に将来のリターンの説明をできるというカタログスペックを持っているのは興味深いところです。

 

皆さんも定期的に確認してみてはいかがでしょうか?

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