どうも、あいうえです。
今日は銅鉱株に投資するETFを紹介しようと思います。
コモディティインデックスへの投資とコモディティ関連株への投資の違いという記事では、コモディティに直接投資するのとは違い、コモディティ関連株への投資は配当というメリットがあるけど、個別株なら不祥事リスクがあるよという話をしました。
じゃあ個別リスクを軽減できるETFならどうなの……?ということで今日はCOPXを見ていきましょう。
(ちなみに、よりメジャーな金鉱株じゃなくて銅鉱株なのはこちらの方がわかりやすいからというのと、私は金鉱株よりかは金現物を買う派だからです)
1 鉱山株はボラティリティの大きいコモディティ
一般論として、鉱山系のコモディティ関連株と言われるものは、対象とするコモディティ(この記事で言えば銅)の値動きをより荒くしたものです。
青い線が銅鉱株の値動き、赤い線が銅の値動きなのですが、上昇するときはより大きく上昇し、下落するときはより大きく下落していることがわかりますよね。
なぜか原油だけは逆だったりするのですが、逆に金鉱株からは同じような性質を確認できます。
ちなみに、銅価格自体がボラティリティの大きい景気敏感株みたいな値動きをするので、銅鉱株のボラティリティは年率30%が平均とかいうバグっぽい数字になります。
参考:銅価格とSP500の比較
2 なぜ銅鉱株は原資産よりボラティリティが大きくなるのか
あまり本筋とは関係ありませんが、1で述べたことの理由についても述べてみようと思います。確証はないのですが、当たらずとも遠からず的な理由なら思いつきます。
鉱物には生産コストという概念があります。
例えば金は1000-1200ドルくらいが生産コストと言われています。
鉱山の経営会社の利益というのは「金価格-生産コスト」で求まるわけですが、するとどうなるのかというと、生産コストが1200ドルの会社は金価格が1300から1200に下落するだけで赤字転落寸前になってしまいますし、逆に1300から1400に上がるだけで利益が倍増します。
これが鉱山関連株のボラティリティが原資産よりも大きくなる理由です。
(もちろん、会社側は先物を使って短期的な値動きにはヘッジをつけていますのでそこまで極端なことにはならないでしょう。これが当たらずとも遠からずな説明だと思っている理由です)
3 COPXの各種データ
成績グラフは先ほど載せたし、PER系は変動が大きすぎて使えないしということで国別構成だけみてみましょう。
うん。そうだよね以外の感想が出てこない構成ですね。
カナダもオーストラリアも資源国ということで、通貨が資源国通貨特有のあれ(資源価格が上がると高くなり、下がると安くなる)な値動きをすることも米ドル建てであるCOPXのボラティリティを大きくしている一因として挙げられそうです。
ちなみに、鉱山系をセクターETFで買いたい場合は素材セクターになります。(そしたらいらないおまけの方が大きくなるので、PICK・XMEなどのETFを推奨しますが)
また、資源系ということで高配当を期待したくなりますが、配当はどれをみても2%くらいと意外と普通です。ここらへんもまた原油系との違いですね。
さいごに
コモディティ関連株というのはコモディティとも違うし株式とも違うという微妙な立ち位置をもった株式です。
また、同じコモディティ関連株といっても鉱山系と原油系は値動きの特徴が結構違います。
ここらへんを意識して使い分けられるといいですね。
お読みいただきありがとうございました。