どうも、あいうえです。
私は債券について、AGG・BNDに頼りきりにするよりも、金利・信用リスクを自分でいじったり、ファンドに丸投げするにしてもアクティブ運用のファンドを推奨してきました。
今日もそれと似たような話をしようと思います。
1 これまでのお話たち
ブログというのは、同じ人が書いている限り似たような話を何度もやることになるわけですが、当ブログでも日系証券会社での取り扱い開始を機にAGG・BNDより優れた総合債券ETF【TOTL】という題の記事をかいたり、またある時は現在の債券は思っている以上にリスクが高いという話という記事を書いてAGG・BNDに対して警鐘を鳴らしてきました。
結局のところ、インデックス投資が流行りに流行った結果それを債券市場にまで適用してしまったことの歪みがインデックス債券界にあふれているという話です。
インデックス投資をするに際して、株式の場合は時価総額によって組み入れ割合を決めているのですが、債券の場合は発行済みの債務残高によって組み入れ割合を決めています。
つまりどういうことかというと、いっぱい債券を発行すればするほどいっぱいインデックスに組み入れられるということです。流動性の都合があるから仕方がないという言い訳はできますが、まったくもって理解が不能な仕組みです。
自分が何に投資しているのかを理解することは投資家としての初歩中の初歩ですが、果たして債券インデックスに投資している人はそれを理解できているのでしょうか?
国債でも社債でもなく、総合債券に投資している理由を説明できる人がどれくらいいるでしょうか? AGGのデュレーションは6年弱ですが、それは貴方が求めているデュレーションですか? そもそも、なぜ日本の債券でもヨーロッパの債券でもなく新興国の債券でもなくアメリカの債券なのですか?
2 WIPとかいうETF
さて、世の中には世界(除くアメリカ)に存在するインフレ連動債に投資をするETFというのがあります。
SPDR社が運用しているETFでWIPというコードなのですが、その内訳を見てみましょう。
なんだかんだ言って投資欲をそそられる構成にはなっていますが、しかし、正直醜い国別構成です。なんじゃこれは。圧倒的なイギリスに、急に3位にヌッと表れてくるブラジル。なんかいたんですねみたいな感じでいる日本くん。というか実質金利がマイナスの債券ばっか発行してないではよ個人向けの物価連動国債つくらんかい!
文字通りお猿さんに投資先を決めてほしい場合に重宝しそうなETFではありますが、なんとも醜いです。
というよりなぜ先進国と新興国をごちゃまぜにしたのか小一時間ほど問い詰めたい。君がヨーロッパ市場では新興国物価連動債ETFローンチしてるの知ってるんだからね!
少し話がそれましたが、これが債務発行残高によって組み入れ割合を決めている債券インデックスの闇です。ちなみにこのETF、何食わぬ顔してデュレーションも11年あります。
さいごに
この記事では債券ETFをやり玉にあげましたが、株式でも全く同じです。
ITバブルの時に何も考えずにSP500インデックスに投資をすべきでしょうか?
これは一応自慢ですが、私は仮想通貨には一切手を出しませんでした。仮想通貨に投資することの意味をきちんと考えたからです。結果、仮想通貨には投資先としての魅力を感じませんでした。
もし、世の中のすべての金融商品に投資するETFなんてものがあったら、そいつは機械的に仮想通貨に投資していたでしょうね。馬鹿馬鹿しいことです。
インデックス投資は勉強面も含め非常にコスパのいい投資であることは確かです。しかし、何も知らなくてよいという免罪符ではありません。
ETFの流動性について皆さんはどれほど知識を持っているでしょうか?おそらく、あまり持っていない人が多いでしょう。そういうことです。
必要なのはきちんと学び続けることです。自分が投資先について何を知っていて、何を知らないのかをきちんと把握すべきです。
お読みいただきありがとうございました。