とあるオタクの長期投資

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為替ヘッジの理論と実践その2【結局のところ分散】


どうも、あいうえです。

 

今日は当ブログ屈指の不人気記事であることで私の中で知られている

為替ヘッジの理論と実践

の続編を書いていこうと思います。

 

もしかしたら二つの記事で矛盾してることいってね?となる部分があるかもしれませんが、その場合はこちらの方が私の意見としては優先されます。まあ、だからといってこちらの方の私が正しいというわけではありませんが。

 

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1 理論上為替リスクは存在しない?

 

なんかネットを調べてると、長期的には為替リスクは存在しないからヘッジはいらないという言説をよく見かけるのですが、先に申し上げておくと、それならば為替ヘッジをしてもしなくてもいいという結論が導かれるだけで、(そのようなサイトにありがちな)為替ヘッジはいらないという結論は導けません。

 

それはさておき、作成されたのが2002年という古さにも関わらず、今現在も使えると思われる

年金運用における為替ヘッジ政策(1) | ニッセイ基礎研究所

という記事から為替ヘッジ関連の図表及びコメントを引用してみます。

(文章の引用部においては本記事の著者による改行が行われています)

 

f:id:syougisyougi:20180905221811p:plain

 

まず、フルヘッジ派は「期待リターンが同じであれば、リスクが小さいフルヘッジの方が良い」という考え方である。つまり、為替にはリスクプレミアムがない(リスクに見合ったリターンが得られない)ため、為替リスクは完全にヘッジすべきとしている。

次に、ノーヘッジ派は、「為替相場が平均回帰的である(トレンドから乖離し過ぎると戻る)」との考え方に基づいている。

最後に、両者の中間に位置する部分ヘッジ派は、「ミドルリスク・ミドルリターン型の
為替ヘッジが良い」との考え方に立ち、ICAPM(国際版資本資産評価モデル)を基にした均衡ヘッジ率や、単に半分のヘッジ率(50%ヘッジ)などが最適としている。

 

ぶっちゃけ為替に関しては正解がないのでこれを読んで一番好きなやつを自分で採用しましょうね♪でおしまいではあるのですが、本記事では3つ目の部分ヘッジ派を支持する私の見解をこれから書いていこうと思います。

 

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2 為替相場は平均回帰的なのか?

 

まずはノーヘッジ派に対する反論から述べていきましょう。

 

為替ノーヘッジ派というのは、為替リスクは実質的には存在しないのだから、為替ヘッジは手数料がかかる分、損だという宗派です。

(為替ヘッジは理論上はリターンを損ないも生みもしないことは記事の冒頭で書いてます)

 

そんなノーヘッジ派の理論を驚くほど簡潔に表しているのが例のニッセイのレポートで、

ノーヘッジ派は、「為替相場が平均回帰的である(トレンドから乖離し過ぎると戻る)」との考え方に基づいている。

と述べています。

 

いうなれば、為替は最終的にはいい感じに収まるのだから問題ないさーという訳です。

 

しかし本当にそうでしょうか?

 

そもそも、通貨というものには「回帰すべき平均」というのが存在しません。

 

考えてみてください、一万円には一万円の価値があるわけですが、一万円は一万円の価値しかありません。その一万円がどの程度の購買力を持っているべきなのかというのは不定です。

(平均というものがあるならば、一万円が持っているべき購買力がなければおかしいです)

 

他には、ジンバブエドルもいい例です。ジンバブエドルという通貨は世の中から消えてしまいました。ジンバブエドルというものに回帰すべき平均があるのならば、それはおかしいです。ジンバブエドルに限らず、何かしらの通貨が消えてしまったという事実を説明できません。

 

さらにいえば今現在、ドルは世界経済において特権的な立場を保持しているわけですが、もし将来的にその立場が失われたとしたら、ドルに対してエクスポージャーを保有していた人は損をすることになるでしょう。じゃあ、平均はどこですか?

 

もし為替について回帰すべき平均があったとしても、その平均自体が刻一刻と動いてしまっているので、為替において「平均回帰」というものを期待してはいけません。

 

結局のところ、円のリスクを持つか、別の通貨リスクを持つか選択するしかないのです。

 

3 フルヘッジ派も似たような理屈で反論できる

 

フルヘッジ派に対しても同じような理屈で反論を行えます。

 

つまり、フルヘッジ派というのは円という通貨が「平均に回帰する」ことを期待している人々に他なりません。

 

しかし、1万円には1万円の価値しかないわけで、1万円にどのくらいの購買力があるべきなのかという指標は存在しません。

 

10年後も20年後もその1万円でちゃんとごはんが食べれるのかはわからないのです。

 

4 結局のところ分散するしかない

 

結局のところ、どの通貨にもリスクというのは存在していて、どの程度リスクがあるかということについてプレミアムは支払われません。

 

そのような時に投資家がとるべき防衛策は、このブログで腐るほどでてきたワード、分散しかありません。

 

ちなみに、通貨である必要はありません。ゴールドだって、不動産だって、PS4だって、場合によってはあなたの購買力を維持してくれるのに役立つかもしれませんからね。貝殻で物の価値を計っていた時代は存在するわけです。

(まあ、現存する通貨すべてが信用を失っているという終末ヒャッハー世界を考えてもしょうがないわけですが。基本的には通貨と一応ゴールド、不動産くらいで事足りるでしょう)

 

話は少しそれましたが、通貨に平均というものがなく、回帰という現象に期待できないのであれば我々は分散をするしかないという話ですね。手数料くらいはくれてやるのです。

 

冒頭で私は部分ヘッジ派であると述べましたが、正確に言えば通貨分散派という方が正しいですね。

 

まあ、日本で生活するに際しては日本円という通貨がもっともボラティリティが小さい(為替動向によってそう簡単にインフレ率が変わったりしない)ので便利だとは思いますが。

 

円に対するエクスポージャーを多めに保有するという意味では部分ヘッジ派というのがより正しい表現になると思います。

 

さいごに

 

国際分散投資のいいところというのは、なんだかんだ言って通貨エクスポージャーも分散できるということです。

 

例えばETF界で有名なVTというETFは、見た目は米ドル資産ですが中身はいろんな国の株式の集合なので、通貨の分散がなされています。いやまあ米ドルへのエクスポージャーが大きすぎる感は否めませんが。

 

いずれにせよ、ちょっとした手数料を惜しんで通貨エクスポージャーの分散を怠る行為というのは私にとっては危険に思えます。

 

いくら世界中で製品を販売している国際企業(例:アップル、コカ・コーラ)といえど、その株式の価値が米ドルというものでしか測られてないなら、その米ドルが紙屑になったときには株式も紙屑になる可能性があります。

 

企業価値は通貨価値とは別の次元にあるから関係ないという説も濃厚ですけどね。

 

円・ユーロ・ドルの三大通貨くらいなら信用できるという風に想定してある程度大きめなエクスポージャーをもっていいとは思いますが、分散だけは怠らない方が賢明なのは確実です。

 

お読みいただきありがとうございました。

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