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金利上昇期における債券戦略について【債券価格が下がっていく中でどうすればいいのか】


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どうも、あいうえです。

 

今日は債券戦略ということで、その中でも金利上昇期における債券戦略について考えてみようと思います。

 

金利が上昇すると債券価格が下がるということで、金利上昇期における債券戦略は難しいものがあるのですがそれについてある程度の知見を得られたらなと思います。

 

また、本記事では空売りまで考えると面倒だという理由で買い持ちオンリーを前提します。

 

 

1 債券にはクーポンがあるので金利上昇は基本的に問題ない

 

これはなによりも先に前提として書いておきたいのですが、株式に配当があるように、債券にはクーポン(利子)による収入があるので、金利が上昇しても単純に損をするというわけではありません。

 

利子が債券価格下落分を上回れば全体として利益がでます。金利上昇期だからといって、債券投資家は損を出すとは限らないのです。

 

少なくとも長期投資家ならば、一時的な下落に心を乱されて債券を売るべきではありません。AGG・BNDあたりのいい感じにバランスの取れた債券ETFを金利など見向きもせずに持っておく方がいいでしょう。

参考:一番人気のある総合債権ETF【AGG・BND】

 

とはいえ、急激に利回りが上昇してしまうと流石に損失が出てきてしまうことや、株式などの他のアセットクラスとの兼ね合いもあり短中期的にはある程度リスクコントロールをしていきたいという人もいると思います。

 

そこで、ここからはデュレーションを使った債券戦略の紹介をしようと思います。

 

2 デュレーションを使った債券戦略

1 デュレーションを短期化する

 

金利上昇期におけるもっともポピュラーかつ有効な対策はデュレーションの短期化です。3年以内が目安でしょうか。

 

デュレーションを短期化すれば、利回りの上昇による債券価格の下落幅を抑えることができますからね。

 

ちょっとしたどころかかなりの利回り上昇に対しても耐性がつよく、年間リターンがマイナスに落ち込むことはまずないと言えるでしょう。

 

もちろん、その分利回り自体が低くなってしまうのですが、リスクリターン比が大幅に改善するのは間違いありません。

 

しかし、残念ながらいい話だけではありません。

 

この方法のデメリットは、名目リターンが確保されている代わりに実質リターンがあまり確保されていないことです。基本的に利回りがインフレ率+α 程度しかないということで、インフレの上振れにもとことん弱いです。そこらへんは政策金利との兼ね合いもありますが。

 

また、デュレーションが短いためにいざ金利低下期に入ったときの利益も限定されます。株式と共に持っている場合、デュレーションが短い債券には株式のフォローを期待しないほうがいいでしょう。

 

とはいえ、いずれにせよ現金に比べたらましです。

 

かなり守備寄りのデュレーション構成ということで、必ずしもベストな選択ではありませんが、常にベターな戦略です。

 

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2 短期債と長期債を両方持つバーベル型

 

1のデュレーションの短期化という戦略は、金利上昇にはめっぽう強いがいざ金利低下期に入った時に株式の損失を埋め合わせる効果が期待できないという弱点がありました。

 

ということで、中期債を持たずに短期債と長期債を両方持つという戦略も考えられます。

 

この戦略は

短期債:流動性の確保・金利上昇に対する耐性

長期債:金利低下期における利益確保

というように、短期債と長期債の二つにそれぞれ役割を与えるというものです。

 

ここ数十年の傾向として「金利上昇時にはイールドカーブのフラット化を伴っている」というのがあるのですが、バーベル型はその傾向に相性の良い戦略です。

 

フラット化というのは「短期金利が上昇しても長期金利が上昇しない」ということによって引き起こされるのですが、ダンベル型においては「短期債が無難にリターンを積み上げる一方で長期債の損失が抑えられる」という理想的な金利上昇期の過ごし方ができます。

 

逆に言えばイールドカーブのスティープ化には弱いんですけどね。

 

さらに、バーベル型の債券はコンベクシティが大きいという性質を持ちます。

 

コンベクシティとは「金利の変動によるデュレーションの変動幅」を指すもので、一般に大きければ大きいほど金利変動に強いという性質を持ちます。

 

デュレーションは金利が上がると下がり、金利が下がると上がるという都合のいい性質もっているので、その都合のよさを表す指標であるコンベクシティは金利変動局面においては大きければ大きいほどいいです。もちろん、ここでいう「金利変動局面」には金利低下局面も含まれます。

(逆に言えば、金利が動かない局面ではコンベクシティは小さい方がいいです。また、モーゲージ債のデュレーションの動きは普通の債券と逆だったりします)

 

短期債と長期債を持つって、デュレーションは中期債と同じじゃん!?と思うかもしれませんが、コンベクシティが大きい分ダンベル型は中期債オンリーの戦略に比べて金利変動に強いんですね。

 

中期のデュレーションを持つAGG・BNDと同じくらいの利回りが得られてなおかつ金利変動に強いわけですから、ダンベル型は金利上昇がイールドカーブのフラット化を伴うという経験則が生きる限りにおいてはかなり有力な戦略です。

 

私としては、1に上げたデュレーションの短期化と共にこちらのダンベル型戦略をおすすめします。

 

両方行うということで、最初は短期債を買って金利が上がるにつれ長期債に買い替えていくということもできますね。

 

3 債券の質の向上

 

最初の方にデュレーションを使った債券戦略の紹介とか書いといてなんですが、デュレーション関係なく債券の質を向上させるというのも有力です。

 

金利上昇期、つまり金融引き締め期というのは基本的に景気後退の前にありますから、タイミングはわからないにしても景気後退に備えて債券の質を上げておくという対策は有力です。

 

先進国債券と新興国債券なら先進国債券に、社債と国債なら国債に、ジャンク債と投資適格債なら投資適格債に買い替える感じです。さらに、iShares Aaa - A Rated Corporate Bond ETF | QLTAのように投資適格債のなかでも格付けの高いA以上に投資するETFも存在しているので、そういうのを使ってもいいでしょう。

 

金利上昇期ということで、安全度の高い債券でもある程度の利回りが確保できますから無理をしてまで高い利回りを追う必要はありません。

 

高い利益は債券ではなく、株式などに求めた方が無難です。

 

さいごに

 

ということで、金利上昇期における債券戦略について紹介してきました。

 

さいごにということで付け加えるならば、有事の円買いに備えるという観点から米国債を買うならある程度デュレーションを長期化させることも必要だよねということぐらいでしょうか。もちろん、金利が上がってく状態でそれをするのに勇気はいりますが。

参考:キャリートレードと円高の関係【有事の円買いはなぜ起こるのか?】

 

デュレーションをある程度長期化していないと、金利低下期に入って債券価格が上昇してもドル円の相場によって帳消しにされてしまう可能性が高いです。

 

そういう意味で、2のダンベル型戦略を採用する際には短期側を円現金にしてしまうのが無難かもしれません。私たちはドルで生活をしていないのですから。

 

投資における名脇役「債券」

 

そんな債券のポートフォリオも奥が深いです。

 

お読みいただきありがとうございました。

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