どうも、あいうえです。
今日はアクティブ運用されているETFについて紹介したいと思います。
インデックス派の中ではアクティブ不要派の声がどうしても大きいですが、実際には有望なアクティブETFがいくつもあります。
それらの紹介も含め、アクティブ運用されているETFについて述べていきたいなと思っています。
(注:国内の証券会社で購入可能なETFは一つたりともでてきません。あらかじめご了承ください)
1 意外と多いアクティブETFとその分類
2018年5月地点で、アクティブ運用されているETFは200以上あります。
意外と多いですよね。私も驚きました。
中には狭義のインデックス投資に当たらないという理由でアクティブを名乗っているものや、バンガード社のように「スマートベータはパッシブではない」という信条のもとにスマートベータをアクティブ運用と名乗ってるものもありますが、普通に皆さんが想像するようなアクティブ運用ETFもあります。
ということで一応分類してみます。
1
アクティブを名乗っているものの、何かしらのルールに従って投資しているので、実質パッシブなアクティブETF
例:バンガード社のスマートベータ
2
厳密なルールはないものの、ある程度の目標が定められているアクティブETF。
特定のベンチマークを上回ることよりもむしろ投資家の選択肢を広げるために存在している。
例:ゼロデュレーション債券ETF・金利ヘッジ型債券ETF
3
特定のインデックス(SP500など)を上回ることを目標としている正統派アクティブETF
例:PIMCO Active Bond Exchange-Traded Fund (Ticker: BOND)
この分類は厳密なものではなく、しばしば2と3が一緒になってるものも見受けられますが大体はこれで問題ないでしょう。
とはいえ、1は実質パッシブということでこの記事では扱わないこととします。
とりあえずの分類ができたということで次項に参りましょう。
2 アクティブETFのメリットとは
そんなアクティブETFのメリットはどこにあるのでしょうか?
もちろんいくつかあるはあるのですが、何よりも重要なのが
「長期的ににいいリターンを出してた投資信託をETF化しただけのETFがある」ということでしょう。
先ほど紹介したPIMCO Active Bond Exchange-Traded Fund (BOND)のように、数十年にわたってベンチマークをアウトパフォームし続けているファンドをETFにしただけのアクティブETFというのが存在します。(Fundと名前がついていますがETFです)
その場合、購入手数料がかからない(証券会社に払う手数料を除く)しいつでも売買できるという意味で投資家にとって非常にお得なETFだということになります。
しかも長期的な実績は折り紙付きという仕様で経費率が0.61%ですからお得もお得です。
(というか実績は経費率込みの実績なので、実績が良ければ経費率は何%でも変わらないのですが……)
PIMCOのファンドは投資信託として日本でも取り扱っているところはありますが、購入手数料3.24% + 運用手数料1%後半とかなので正直考慮に値しません。
投資信託での長年の実績とETFの特徴である手数料の低さ・透明さが合わさった結果できたこれらのETFは素晴らしいの一言です。
……とはいえ、なかなかに闇が深いのが金融業界。そうでないアクティブETFも数多くあることには注意が必要です。
正直「長期的ににいいリターンを出してた投資信託をETF化しただけのETF」以外に期待できるアクティブETFはあまりありません。
ETFブームに乗っかっただけだよなぁお前!?と思うくらいに意味が分からないアクティブ運用ETFもいくつか存在します。
そういうのに限って手数料がバカ高かったりするのでそういう意味では逆に分かりやすいのですが、そこらはしっかりと見分けられるようになりましょう。
3 私が気になっているアクティブ運用ETF
ということで私が気になっているアクティブ運用ETFを紹介していきましょう。
1 債券
債券はそもそもベンチマークがガバガバです。
AGGとかBNDに使われているBloomberg Barclays U.S. Aggregate Indexもそうですが、債券系のインデックスは組み入れ割合の決め方が「債務残高加重」なので、パッシブ運用の都合上仕方ないとはいえお世辞にも効率的なインデックスではありません。
なので、債券系のアクティブETFはベンチマークを比較的アウトパフォームしやすいです。
何度も出てきているPIMCO Active Bond Exchange-Traded Fund (BOND)もそうですし、ステートストリート社が運用しているSPDR DoubleLine Total Return Tactical ETF (TOTL) もサクッとベンチマークをアウトパフォームしています。
リスク調整済みリターンも問題ないことはBONDでは確認できています。
正直なところ、購入できる環境にあるのならばAGGやBNDよりもこれらの方がおすすめです。
2 株式
株式はそもそも長年に渡ってベンチマークをアウトパフォームしてきたファンドが少なかったこと、効率市場仮説がそこそこ有能だということでアクティブETFで有望そうなのは少ないです。
とはいえ、いくつかこれは信用できるなぁ・面白そうだなぁというのがあるのでそれを紹介します。
1 AIEQ
トップバッターは当然こいつ、AIEQです。
全てをAIが管理するETFということで地味に話題を集めています。
トレンドフォローっぽいということで私は敬遠していますが、単純に気になるので定期的にチェックしてますしブロガーとしていつか買おうかなぁなんて思ってます。
ちなみに構成銘柄はこんな感じ。私が昔見た時はAmazonとかが上位に入ってたのでトレンドフォローっぽいと勝手に思ってましたが、これを見る限り意外とそうでないのかもしれません。でもグロースっぽい感じ。
2 SPDR MFS Systematic Value Equity ETF
バリュー投資はアクティブの方がいいんじゃねと私は思っているので期待しているETF。
運用期間は4年と少ないもののベンチマークのRussell 1000 Value Indexを安定してアウトパフォームしているのも高評価。
さすがにグロース優位な環境ではSP500には勝てなかったもののイケイケドンドンなグロース株を一切含まないでSP500といい勝負をしている様は期待を持てます。
その特徴はセクター構成をRussell 1000 Value Indexに似せていること。
スマートベータにもありがちですが、セクターによるリスクを取らないことで純粋な銘柄勝負に持ち込んでいます。
2018年5月での構成銘柄はこんな感じ。左がこのETFで、右がベンチマークです。似ているようで微妙に違います。
補足 なぜバリュー投資はアクティブがいいと思ってるのか
ずばり、Russell 1000 Value Index もそうですがバリュー系のインデックスはバリュー投資のくせに加重方法が時価総額加重なのが意味不明だからです。バリュー性が高いほど時価総額は低くなりますから、時価総額で加重してはバリュー性の低い銘柄の組み入れ割合が高くなります。
……その問題はスマートベータで解決できてしまうのですが、上で紹介したやつはバリュー系のスマートベータといい勝負をしているので多めに見ます。
3 SPDR MFS Systematic Growth Equity ETF
私はグロース投資は行わないのですが、なんだかんだこいつもRussell 1000 Growth Indexをアウトパフォームしてること、いくらグロースでもこいつはやべぇだろと思われるアマゾンとネットフリックスの割合が小さいことを好感しています。Amazonは一応1%程度含んでいるみたいです。
今紹介したバリューのやつとグロースのやつを合わせたやつがあるのですが、それは普通にSP500をたった4年間ではありますがアウトパフォームしています。
3 オルタナティブ
該当なし。
まねーじどふゅーちゃーを始めとしたオルタナティブ、ヘッジファンド系の投資はそもそもの収益が少なく日本在住の投資家にとっては為替リスクが大きすぎること、リターンがそもそもマイナスのが多いということで回避します。
さいごに
ということでアクティブ運用されているETFについての紹介記事でした。
基本的に債券系のアクティブETFはAGG・BNDよりも優秀なので積極的に使っていきたいです。
一方で株式は(私は信じていませんが)効率市場仮説がなかなかに優秀ですので意外と微妙です。
とはいえ、購入手数料がかからないことと経費率が0.5-0.6%と良心的なことを踏まえると購入を検討するアクティブETFは十分にあります。
インデックスこそ至高だと思うのは個人の自由ですが、これらのETFを検討してみてはいかがでしょうか?
お読みいただきありがとうございました。
過去記事紹介
投資のポートフォリオについて書いた記事です。
実生活では私もAmazon好きです(笑)
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