とあるオタクの長期投資

投資、時々ラノベオタク

なぜシャープレシオが大事なのか【シャープレシオを気にする意味ってあるの?】


どうも、あいうえです。

 

今日は投資業界でたまに出てくる用語、シャープレシオについて解説していきたいと思います。

 

「投資信託はリターンじゃなくてシャープレシオをみなさい!」的な(いかにも頭がよさげな)主張もよく見ますが、それの正しさの検証を含めた実際のシャープレシオの使い方についても述べる予定です。

 

 

1 シャープレシオとはなんなのか?

 

シャープレシオというのは端的に言えばリスクリターン比を表すもので、

 

(リターン - 短期金利)÷ リスク

 

で求められます。日本の場合短期金利は0扱いしてもよいので、実際にはリターン ÷ リスクを計算すればいいでしょう。

 

ここでいう「リスク」とはポートフォリオの標準偏差を表すもので、一般によくいわれるリスクとは意味が違うことに注意しておきましょう。

 

平均リターン5%、リスク10%のポートフォリオを例にあげて説明します。

 

リターンが5%、リスクが10%ということでこのポートフォリオの成績はおおよそ70%の確率で(5+10)% ~ (5-10)%、つまり15% ~ -5%の範囲に収まります。

 

そしてそのシャープレシオは5 ÷ 10 = 0.5となります。

 

縦軸にリターン横軸にリスクを取ったグラフはよく見ると思いますが(下図)その場合シャープレシオは(0, 0)の点とポートフォリオの成績を結んだ直線の傾きとなります。

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J.Pモルガンアセットマネジメント・Market Insightsより引用

 

2 シャープレシオを気にする必要があるのか?

 

そんなシャープレシオは一般には高ければ高いほどいいと言われています。

 

より効率よくリターンを得られたというのがよくある説明ですがどうでしょうか。

 

もちろん、リスク調整済みリターンを計測する手法としてはなかなか有能な指標です。

 

しかし、私は長期投資においてはシャープレシオを気にしてもあまり意味がないと思っています。

 

なぜなら長期投資においてはリターンの方が何倍も大事だからです。

 

極端な例ですがリターン2%・リスク1%のものとリターン5%・リスク10%があったときに前者の方が当然シャープレシオが大きいですが、長期投資をするならば選ぶべきは圧倒的に後者です。

 

確かに後者の方がよりエキサイティングな投資生活になってしまいますが、十年二十年のスパンでみると投資成績は後者が圧倒します。

 

いくらシャープレシオがよくてもリターンの差が大きいならばリターンを気にするべきなのです。

 

そういう意味で、投資信託でたまに見る「シャープレシオをみなさい」という言説は正直微妙だと思います。シャープレシオも大事ではありますが、なんだかんだ言ってみるべきはリターンです。

 

まあ、これがリターン4%・リスク5%とリターン5%・リスク10%だったら結構いい勝負だと思いますけどね。

 

接戦の場合は見た目の数字だけじゃなくて運用の中身をみて決めた方がいいと思います。

 

これはすべてに同じことが言えるとは思いますが、成績を数字だけで捉えるのは止めておいた方が賢明です。

 

例えばここ五年の投資成績がいいものがあったとして、それが本当に優秀なのかを決めるには中身を見なければなりません。

 

ここ五年間が好景気だった場合は好景気に強い類の投資法が過大評価されがちですし、不景気だった場合は不景気に強い類の投資法が過大評価されがちです。

 

もちろん、下手に未来を当てようとするくらいならば過去を見て学んだほうが何倍も有益ですが、過去を数字だけで捉える作業を学びだと思うのならばそれは間違いです。

 

近頃は統計を駆使した投資というのが人気ですが、数字のみを盲信してその意味を考えることをしなければいつか痛い目をみるでしょう。

 

ここ十年は非常に相場が好調でした。ここ数十年はずっと金利が下降トレンドでした。その意味をよく考えるべきです。

 

3 シャープレシオとレバレッジ

 

しかし、シャープレシオと比較的相性がいいものとしてレバレッジがあります。

 

というより、シャープレシオはレバレッジと掛け合わせたときにその真価を発揮するといってもいいでしょう。

 

またリターン2%・リスク1%くんと、リターン5%・リスク10%ちゃんにご登場願いましょう。

 

先ほどはリターン5%・リスク10%ちゃんを選ぶべきだと書きました。

 

しかし、ここでレバレッジの魔法をかけてあげます。

 

リターン2%・リスク1%くんに3倍のレバレッジをかけてみましょう。

 

すると……リターン6%・リスク3%に変貌を遂げます。

(レバレッジに伴うコストは無視します)

 

この場合リターン6%・リスク3%というのはリターン5%・リスク10%の完全上位互換となります。ローリスクハイリターンですからね。

 

このように、レバレッジを使う前提ならばシャープレシオが高い投資方法こそが一番いい投資方法になります。

 

リターンが0.01%だとしても数百倍のレバレッジをかけてあげればいい話です。

 

注意点としてはレバレッジにはコストがかかるということと、シャープレシオはあくまで過去を表すデータなので絶対ではないということですね。

 

レバレッジは下手に使ってしまうと破産一直線ですから、シャープレシオを計算する際に用いるリスクの値には注意が必要です。

 

過去のデータを盲信すると痛い目を見るとこれまた先ほど書きましたが、レバレッジという形でお金を借りて投資する際はこれを強く強く強く意識するべきです。

 

怖い場合は素直にレバレッジをかけない投資法を選ぶべきだと私は思います。

 

そういう意味でも投資信託でシャープレシオを気にするのはどうかなーと思ってます。

 

当たり前ですが投資信託をレバレッジをかけて買うとかできませんからね。

 

さいごに

 

ということでシャープレシオについての解説でした。

 

使うと頭がよさげに見える指標ではありますが、レバレッジを使わないのならば気にしても……というのが私の意見です。

 

シャープレシオはリターン以上にバックミラー性が強い指標ですし……。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

為替ヘッジは掛け捨ての保険みたいなものなので、100%リスクを減らすことができますしシャープレシオが向上します。レバレッジをかけるのならば必須といってもいいのではないでしょうか。

未来はわからないから過去を見るという姿勢には私も賛成しますが、それでも未来については考えておいた方がいろんな意味でいいというのが私の姿勢です。どんな感じで考えるといいのかということについて考えたのが以下の記事です。